『髪結いの亭主』

評価【★★★★☆】

髪結いの亭主 [DVD]

髪結いの亭主 [DVD]

改めてこの映画を考えると、テーマとしては哀しみなのかなと思う。少なくとも私はそうとった。
映画の中のアントワーヌとマチルドは既に、ある哀しみの中に生きていてお互いそれを感じあっていて、そして全ては予期されている。予期された哀しみの前に、サウダージを抱えつつ彼等は生きていているように見えた。
ある意味すこし、ストーリーは物語的というか妄想的・非現実的に進むけれど、ムダを省いたある種の昇華感覚がある。
重要なのは、そこに埋め込まれているエロス(エロじゃないよw)であり愛とか哀であったりすると思う。
でも結局、哀しみって人の感じ方によって随分違うものなのかもしれない。


わたしは、この映画の感覚がよくわかったのだけど、最近このDVDを知人3人に貸したら3人とも「わからなかった」そうである。三球三振。
他の人の感想もあわせると勝率2勝4敗。点数的には30点というところか。
納得できないなぁ。どうやら大きく評価の分かれる作品のようで、見た人は是非感想いただければと思います。