nMDS追記

以上のように初期データ n * m 行列は、m次元空間のn個の点のデータとみなせます。
これを、現状2次元に埋め込んでいますので多くの場合、当然誤差が発生します。
nMDSでは、データとの一致を非計量的に比較しますが、その比較した中でのエラー率をstressとして表示しています。
つまり、もしstress=0になれば、非計量的には完全にm次元のデータを2次元なりに落とし込めたことになります。これは、そもそものデータが2次元で表現できる構造をもっていたからであり、特殊なデータと言えるでしょう。
通常は、ある程度のstressが見込まれ、また幾つかの局所的極小値(見える形でいえば、配置的によりstressの少ない状態に遷移できなくなる)があります。再配置のためのパラメータを、動的に適切に調整すると極小値から抜け出すことも現在まで分かっています。
他に、また違った形でのアプローチで幾つかnMDSに関する研究論文になりそうなネタがあるので、能力不足気味を感じつつ形になるようしばらく頑張りたいと思います。
 
表現次元について。
学生時代に、1次元3次元での表現もしてみたのですが、現在は扱いやすい2次元をメインにやっています。4次元とか5次元でもプログラム的にはデータを出せるようにはしているのですが、認識が非常に困難なので。
地図について。
以前、しょぼい日本の都市配置を晒してしまいましたがもっと数を多く取れば、非計量的でも、とても正確な再現ができる例をリンクします。
http://www.ism.ac.jp/editsec/toukei/pdf/49-1-133.pdf
のPage4にて、世界1000の都市の元の配置と再現された配置がかなり正確に再現されている様子がわかります。