原発事故用語 入門編


☆それでは原子力発電所の事故に関する用語・単位を復習しましょう。

入門編のコンセプトは直近の政府発表@首相官邸内で「原子力災害対策本部」から随時発表されている
平成23年(2011年)福島第一・第二原子力発電所事故について」のPDF資料の意味をとれることを目指します。
恐怖や恐れは、無理解からよく発生します。
正しい言葉使いで、正確な事実に近づきましょう。

[Bq],beccqerel,1壊変/s,ベクレル
[Ci],curie,=3.7*10e10[Bq],キュリー,ラジウム放射能に根拠

  放射線量(線量)として、1時間あたりの値[μSv/h][mSv/h]がよく使われる。
[eV],electron volt,=1.60*10e-19[J],エレクトロンボルト・電子ボルト,「運動エネルギー」
[Gy],gray,物質1[J/kg]のエネルギー吸収がある「吸収線量」,グレイ,似た概念で空気カーマに[Gy]を使うことも
[Sv],sievert,臓器に与える危険度:「等価線量」,シーベルト,ICRP勧告の線種R及び組織荷重係数Tの影響を受ける物理的数値と区別すべき
[Sv],sievert,人体に与える危険度:「実効線量」,シーベルト,等価線量と組織荷重係数の影響を受けるので物理的数値と区別すべき

    • 圧力

  政府発表のPDF資料では、以下の3種類の圧力単位が混在しています。
  また発表資料の[PaG]の意味合いは自分の中で未だ不明確、外圧と内圧の差を指しているかもと思ってます。
[Pa],pascal,=[N/m2],パスカル,1気圧は約0.1[MPa]、
[PaG],pascal gauge,ゲージ圧力,,通常は、(絶対圧力)[Paabs]=(ゲージ圧力)[PaG]+0.1 MPa(1気圧)
[Paabs],,絶対圧力,,1気圧(大気圧)は0.101325[MPaabs]、0[MPaG]

    • 接頭語

[E],exa,10e18,エクサ
[P],peta,10e15,ぺタ
[T],tera,10e12,テラ
[G],giga,10e9,ギガ
[M],mega,10e6,メガ
[k],kilo,10e3,キロ
[m],milli,10e-3,ミリ
[μ],micro,10e-6,マイクロ
[n],nano,10e-9,ナノ
[p],pico,10e-12,ピコ
(ex. 1=1000[m]=1000000[μ]=0.001[k])

  • 設備

福島第一原子力発電所の1号機〜5号機はBWR Mark-Ⅰです。
福島第一原子力発電所の状況より
「原子炉」
「圧力容器」
「格納容器」
「圧力制御室(サプレッションプール)」
「ベント」
「ドライウェル」
「ウェットウェル(圧力抑制系)」
「使用済み燃料プール」
「原子炉建屋」
「タービン建屋」
「中央制御室」
「冷却材浄化系」:
  1号機原子炉冷却材浄化系 系統概略図23.1.31
  5号機原子炉冷却材浄化系概略図17.5.13
  柏崎刈羽原子力発電所1号機原子炉建屋22.10.21平面図あり
  東海第二発電所 主要系統概略
「非常用炉心冷却装置」
「RHRポンプ」
「消火系」
「給水系」
「共用プール」

  • 用語

「沸騰水型原子炉(BWR)」Boiling Water Reactorwikipedia
MOX燃料」:3号機はMOX燃料22.5.33号機はMOX燃料22.8.12MOX/全数=32/548
プルサーマル」:福島第一原子力発電所3号機におけるプルサーマル実施に関する3つの技術的条件に係る報告書について
「ホウ酸」:中性子を吸収する所謂減速材
「MP」:モニタリングポイント、放射線量を測っている場所。移動式のものも
「崩壊系列」:溜まり水について、各種のラジオアイソトープ濃度がPDF資料に出てきました。崩壊系列や崩壊(壊変)の理解が必要に

外部被曝」(体外照射)
内部被曝」(体内照射)
半減期
「物理的半減期」:Tp アイソトープの種類ごとに決まっている
「生物的半減期」:Tb 代謝による半減期
「有効半減期」:Teff 体内の量 1/Teff=1/Tp+1/Tb

    • 法令用語

原子力緊急事態宣言」:原災法15条、23.3.11 16:36事象に基づき同19:03発
原子力災害対策特別措置法」(原災法):
核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」:

  • その他

緊急消防援助隊」:総務省消防庁。大規模災害等において国家的観点から人命救助活動等、全国の消防機関からが部隊を登録。


  記述中です。別エントリで現エントリの追加・修正を行っていきます。

*1:言葉遣いについて:「放射線」と「放射能」は別物なので、今回の地震当初から分けて使っていました。しかし、友人との意思伝達に語弊を生むことを発見しました。また、職場の上司も「放射能」はもわもわしたイメージというゴジラ世代。「放射線」と「放射性物質」の使い分けが、線と物質との違いを明確にし語弊が少ない事が分かったので必要性のあるとき意外は「放射線」と「放射性物質」を使うようにしています。また「放射性物質」については、用語を参照してください。